インパクトのある名刺キャッチフレーズを導き出す2つの具体的手法

名刺にはそれぞれ、キャッチフレーズと肩書が入れられています。文字を大きくする、太くするといった工夫もできますが、まず「本当にその短いセンテンスに企業の個性や営業担当者の個性が込められているのか?」という根本の問題があります。キャッチフレーズと肩書の基本とともに、「自社での決定作業」と「外部の視点」という2つの面から、インパクトを生み出す具体的手法を紹介します。キーワードは、一方通行ではなく他者の目から見る客観的な評価です。

キャッチフレーズと肩書のバリエーションは自由

キャッチフレーズは企業の顔、もしくは商品価値を表現するフレーズが求められます。肩書は、企業における役職、資格名、自分で用意した資格名もあります。企業の認知度やブランディングを明確化したり、専門店や店主自身の個性を表現したりする中で、それぞれ名刺に載せる短いコトバも違ってきます。企業イメージを損なわないなら、どんなバリエーションでも基本的には問題ありません。フォーマルから、日本で誰も付けていないフレーズであっても良いということになります。

キャッチフレーズの一言で企業活動が見えますか?

キャッチフレーズには2つの代表的な例があります。1つは「企業理念」を表すコトバです。
「地球環境と地域の環境に貢献する・・・」などは代表的な例です。もう1つは「生きた〇〇~(商品名)」のようなフレーズです。大企業などはブランド知名度が高く、キャッチフレーズ=企業名、とつながるため、これだけでインパクトがあります。
一方、販売代理店や中小企業、地域に根ざした専門店であれば、いっそう個性的なフレーズを用意することで、限られたエリアや営業範囲での知名度アップにつなげることもできます。
地方都市の小さな酒蔵の「清流が溶け込む極上の吟醸酒〇〇」といったイメージです。企業の立地環境と、商品価値が同時にイメージできるようになります。専門店主個人であっても、お店と商品や店主が同時にイメージできるようになれば成功と言えます。

3つのポイントで決める名刺の肩書き

一方、肩書は「明確」なコトバがすでに存在しています。「課長」「1級建築士」など、役職や資格名が挙げられます。同時に、現在は営業マンも個性を打ち出すことで商談相手に名前を憶えてもらったり、関心を高めてもらったりするようなことも、行われるようになってきました。
タレントが「クイズ王」や「料理研究家」として知名度を挙げるのと同じ考え方で、食品販売業の営業マンが「日本酒検定中級」といった資格名を肩書とともに加えても良いでしょう。
もっといえば、販売商品は食品なのに「漢字検定」でも良いのです。こういった場合、裏面に「漢字クイズ」を入れておくと良いことは言うまでもありません。肩書を、どう販売に活かすかが重要です。

インパクトのあるフレーズと肩書を生み出す2つの具体策

インパクトのあるキャッチフレーズや肩書に変える方法として、文字の大きさや太さを工夫することと、決め方のヒントを紹介しました。最後に、選定に役立つ2つの具体的な方法を紹介します。キーワードは「客観性」です。
名刺は、独りよがり、一方通行だけで「目的」が果たせるわけではありません。知名度、商品の認知度とともに、企業や商品価値が客観的にどう評価されるのか、あるいはその評価に対応したフレーズであるかどうかが問われます。客観的な視点から見るためにできる2つの簡単な方法を紹介します。

自社で話し合いフレーズや肩書を決める方法

自社ですでにキャッチフレーズや肩書を入れた名刺ができているとします。一例として、食品販売業のキャッチフレーズが「大地の恵みをご家庭に」だったとしましょう。
この場合、そのキャッチフレーズから「何が連想できるか?」を書き出してみることです。「環境にやさしい」であれば、自社や自社商品に関係なく、思いつくままに1人10個以上のキーワードを思い浮かべます。10人いれば、100個集まります。それを、3つに分類します。「お客様視点」「自社視点」「社会的な視点」です。分類したら、3つのカテゴリーから共通するキーワードを描き出します。
そこで浮かび上がったコトバが「自然のチカラ」であったとします。現在使っているキャッチフレーズ「大地の恵みをご家庭に」は、お客様や社会のなかでニーズとしてイメージできていることになります。逆にキーワードが「環境の保護」だったら、「土を育て・・・」というニュアンスを加えた方が良いと考えるかもしれません。
この方法は、キャッチフレーズや肩書が決まらない段階でも実践できます。企業理念や商品価値に関わるフレーズを自由に100個集めて、同じように分類することによって、3つの方向から客観的にキーワードを浮かび上がらせることができます。

外部のチカラを借りて客観的価値のヒントを探る方法

企業の広報活動が盛んに行われていますが、この時に大事な点は「PRではなく価値をどう発信するか」という点が注目されていることは知られていません。知られないというよりも、難しいと言った方が良いかもしれません。
大企業はマスコミとの関係がすでに成立しているので、中小企業や専門店の広報活動を中心に具体例を紹介しましょう。小規模の企業や専門店であれば、地域メディアを活用します。ホームページで発信できる、インターネットを使った広報活動なんかやっている、という方もあるでしょうが、1点だけ重要な点があります。それは、どんな小さなメディアであっても第三者から「取材される」ことが重要です。ホームページの情報は自分たちで作ります。客観性という面から、別に考えます。
取材者は、商品や企業の「潜在価値」を聞き出そうとします。これは、表に出ている価値の裏付けを取るためです。前述した、地方の地酒の価値が「清流の里」であれば製造場所の立地や環境について具体的な質問をします。これが、客観的な視点の基本的な考え方です。
一方通行にならないためにも、自社とともにマスコミの取材を利用してインパクトのあるキャッチフレーズや、個性を表現する肩書を描き出してみましょう。専門店主が肩書に「ヒゲ面の利き酒達人」と入れていれば、裏付けとなる理由(潜在価値)を聞き出すのが取材の基本だということです。

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